Shin Narita photographs &





個展用ポスター

札幌市資料館での展示風景
Photographs(image)展に寄せて
私たちは、膨大の量のイメージの中で暮らす。それらを目にし、自身の中の記憶や経験から、
過去、未来を無意識で位置付けながら理解する。それが現在知り得ることのひとつ。何かを選択したり,或いは苛立ったり、ただ忘れただけだったり。
形や色をばらばらに憶えたりしたものを時に参照しながら、何かを知り、また誤解もする。
そのイメージという不可思議なものを、忘れられたハードディスクの中から偶然を頼りに二枚の写真を選び出し、それら二枚の画像がお互いを理解しているという設定を作り、特殊なアナログ技法でプリントした。
視点が一点を捉えられず、つまり表象は絶望的な中立性に後退し、
イメージに対する意味は後々やってくるかのように錯覚する実験的な写真(新作)を10数点と、 2000年代にアパートのバスルームで現像した初期作品を中心に発表致します。
ぜひ、お立ち寄り下さい。


Gallery門馬ANNEXでの展示風景
Gallery INUKAIお風呂部屋 展示風景
ENERGY展に寄せて 何度も通う場所で、いつも待つことを強いられていた時、ふと、光を浴びている植物が目に止まった。その植物から放たれる空気を感じていると、物質的な価値に付随する時間と緊張感から解放されたような気がした。それはまさにエネルギーだった。 それを機に、夫婦でレンタカーを借りて道東へ小さな旅行に出た。 足元から地平線まで、広大な緑が広がっていた。足元にある自然がここにある必然性は無いように思われ、またそれは視界に映るどこでもそうで在るからこそ、生命という存在そのものが放つエネルギーが、必然的な存在意義に思えて来た。 蒸し返すような自然のエネルギーを感じるところから、日常付加される価値と、存在との間の揺らぎにまなざしを向けた。

